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 E259系の概要

 成田エクスプレス用の253系は登場から早いもので20年以上が経過し、機器更新など大規模な更新工事が必要となる時期に差し掛かっていた。また成田空港の発着数の増加、競合する京成では成田スカイアクセス線の開業や新型車両の投入が決まった。以上のような理由から、既存の253系を置き換えるべく導入されたのがE259系である。2009年から2010年にかけて6両編成22本が投入された。

 投入本数は253系の23本に比べて1本減ったものの、全編成が6両編成(4M2T)で投入されたことから車両数としては21両の増加となった。グリーン車は253系と同様に成田空港寄りの先頭車に設定されたが、253系にあった個室は廃止され、シートは本革を使用し、配置は2列&2列となった。普通車は回転式リクライニングを採用するとともに車いす対応の座席も設置された。また、グリーン車と普通車ともに電源コンセントが設けられた。

 このほか車内には大型ディスプレイを設置し、4か国語(日本語・英語・中国語・韓国語)での案内が可能。荷物置き場は防犯カメラとワイヤ錠が完備され、セキュリティが向上した。

 成田エクスプレスでの運用のほか、利用者の伸び悩みで当初の予定より成田エクスプレスの運用が減ったことから余剰編成を活用した東京~伊豆急下田間の「マリンエクスプレス踊り子」にも充当された。この運用は伊豆方面特急の再編の影響から2020年3月で終了した。最終運行は3月7日の東京→伊豆急下田でNe002編成が使用された。なおこの運用は間合いで行われていたことから特定の編成が使われる訳ではなかった。このほか、成田エクスプレスの臨時延長運転で富士急行線河口湖駅まで乗り入れた。

 今後の見通し

 成田エクスプレスの運用数についてはダイヤ改正によって増減することがあるものの、大幅な利用者数の増加がない限りこのままの編成数が予想される。運用数が減少した場合は「マリンエクスプレス踊り子」といった臨時特急運用に使用される可能性は高い。

 写真


総武快速線を走るE259系
近畿車輛で製造され甲種輸送されるE259系


マリンエクスプレス踊り子の最終運行列車



 年表

2009年10月 成田エクスプレスの営業運転を開始
2010年3月 武蔵小杉駅が開業・全列車が停車駅となる
2010年7月 全ての成田エクスプレスがE259系に統一される
2011年3月 東日本大震災の影響で運休が発生
2014年3月 土日を中心に一部列車が横須賀線横須賀駅・富士急行線河口湖駅までの延長運転を開始
2015年3月 車内販売の中止・座席未指定券の発売開始
2017年3月 大船~横須賀間の延長運転を休止
2019年3月 富士急行線河口湖駅への延長運転を休止
2020年3月 横浜駅を始発着とする列車が消滅
2020年5月 新型コロナウイルスの感染拡大による利用者低迷を受け日中時間帯の列車が運休となる

最終更新日:2020年4月